INTERVIEW

一色 日和(己龍) x 燕(BugLug) x 七星(R指定) x 瑠伊(vistlip)

 
 
一緒にライヴをやる事も多いので、交流はもちろんありますよね?
はい。
一色日和(以下、日和)
僕は、瑠伊くんとはほとんど話したことはないです。
瑠伊
そうですね。僕は七星くんとしか話したことがないです。
七星
本当に?
いつか、酔った勢いで話したことがある。
瑠伊
あっ(笑)。確か、たまたま、ライヴ先で一緒のホテルだったんですよ。それで、お互いに飲んでいたところで会って話した記憶が。何か、すごく元気だったなぁって。
日和
あー、要するに面倒くさいっていう(笑)。
あはは(笑)。
せっかくなので、この機会に4人でもっと仲良くなっていただきたいと思います。では、まず、今回のイベントが開催されると聞いて、どう思いましたか?
七星
どこかでみんな潰れるんだろうなって。まずは、イベント=お酒かなって思いましたね。
ライヴの事はもちろん、その後の事も考えたと(笑)。
七星
ライヴはもう、勝手にやれる人たちじゃないですか。
確かに、ベテラン揃いですから、任せておいても安心です。
七星
だから、戦いはライヴだけではないんですよ。
その舵取りは七星さんにお願いしても大丈夫なのでしょうか?
七星
いや、それは無いです。
日和
そこは燕くんがうまいことやってくれるはずです。
いやいや、そこはひよりんが。
日和
何でやねん!
七星
新しい(笑)。
日和
僕は、一緒にライヴやるって聞いたとき、そうか、やるのかって思いましたね。この4バンドで絡むっていう事を予想していなかったので、けっこう面白い組み合わせになるなって。あと、七星くんと燕くんは普段から交流があるんですけど、瑠伊くんとはまだ話したことがないので、このイベントを通して、しのぎを削れたらいいなと。
ちなみに、日和さんはvistlipのライヴを観た事は?
日和
あります。すごくかっこいいライヴをしているなと。そのとき己龍はまだ、しょっぱいライヴをしていたので、vistlipヤバイなぁって思った記憶があります。なので、僕は全部のバンドを観た事になりますね。
こっそり教えて下さい、今、日和さんのライバルと言えるバンドはどこですか?
日和
全部です。やるからには負けたくはないので。でも、イベントなので、楽しくやれたらいいなと思います。
燕さんはいかがですか?
みんな良いバンドだし、僕自身、全部のライヴを観ているので、今回のイベントも絶対に良いものになると思うんですよ。それこそ、まだ回ってないですけど、またやれるぐらいの楽しいツアーになるんじゃないかなって。だから、僕もその後の宴が楽しみです(笑)。
皆さん余裕ですね。瑠伊さんは、このイベントに対してどう思っています?
瑠伊
この4バンドでツアーを回るのは初めてなんですけど、決まったとき、ライヴもその後の宴もどっちも楽しいものになりそうだなって思いましたね。
とは言え、ライヴは真剣勝負。vistlipが他に負けないと思う部分はどこでしょう?
瑠伊
何でしょう。わんぱくさかな。
おっ、燕さんを目の前にしてそれを言ってしまいますか。
いやいや、もう大人なんで。僕はわんぱくじゃないですよ。
なるほど(笑)。今、瑠伊さんは自身のバンドをわんぱくと表現されましたけど、アー写を見る限りでは、わんぱくさが結び付きません。
瑠伊
実は、ライヴの中身がすごくわんぱくなんです。子供たちの集まりというか、遊んでいるかのような感じでライヴを楽しんでいるので。ほんと、うちはそれぞれがやりたい事をやっているという感じですね。それは、着たい物やメイクにも言える事なんですけど。
そういった純粋さというのは、BugLugのライヴにも共通していませんか?
確かに、うちも自由にやってますね。BugLugの自慢できるところっていうと、メンバーが仲良いところです。あと、ライヴだと、一体感のあるものになっているなって最近思います。みんなで楽しめているかなって。
観客と一緒に作り出すパワーはすごいですからね。では、R指定の他に負けないと思う部分は?
七星
人がやらない感じの事をやっているところ。やれないところに敢えて手を出した感じじゃないですか。特に俺は、作品に合わせて変えているので。
七星くんは一周したよね。
日和
スタイル的には全部やったんじゃない?
七星
そうだね、女形もやったし。
ヴィジュアルマスターの称号が与えられますね。
七星
やったー! あ、でも、サイバー系はやってなかった。
燕さんやっていませんでした?
頭にチューブ付けるのですよね、やってました。最初に出した「SUPER NOVA」で。
懐かしいです。となると七星さんは、イベントでも他がしなそうな事に挑戦していきますか?
七星
まぁ、せっかくですからね。違うものが観れた方が楽しいですよね。
こうなると、己龍も負けていられませんよ。
日和
うちは圧倒的にメイクの濃さでは他に勝っているので(笑)。あとは、他のバンドさんも自負しているところでもあると思うんですけど、己龍もライヴの熱さや一体感というのは負けていないと思っているので、このイベントでもそういうところはもっと出していきたいです。
日和さんが他に負けていないところというと、この中で唯一の女形という事ですね。
日和
そうですね。でも、そこを活かして勝ってやろうとかは考えていなかったです。女形という事を意識するよりも、他のバンドさんも個性のある人が集まっているので、どのバンドを観ても面白いだろうなとは思いますね。
ベーシストだけでも個性派の集まりですしね。皆さんは“次世代の四天王”との呼び声が高く、これからのシーンを担う重要な位置にいるわけですが、普段からそういった事は意識されながらライヴを行っているのでしょうか?
七星
そもそも、次世代の四天王と呼ばれている事が知らなかったです(笑)。
おや(笑)。ということは、シーンを担っているという意識もなく?
七星
全くないわけじゃないですけど、めちゃくちゃ意識はしてなかったです。でも、頑張れるだけ頑張ります。
僕もあまり意識した事はないですね。だけど、四天王と呼ばれるのなら、頑張ってこのシーンを引っ張っていければいいんじゃないですかね。自然とそうなるのが理想ですけど。
瑠伊
僕も、四天王と呼ばれているなんて初めて知りました。それに対しては、嬉しい気持ちもあるし、良いの?っていう気持ちもあります。
日和
僕ら、ヴィジュアル系バンドじゃないですか。それでヴィジュアルシーンに足を踏み入れたからには、シーンが盛り上がってほしいって思うし。それと、うぬぼれじゃないですけど、己龍がやっている47都道府県単独巡業や武道館も、何かの起爆剤になれればいいなっていう思いからやっているので、そういう意味でも、一石を投じるじゃないですけど、何かしらの貢献が出来たらいいなと思っています。僕、今、すごく良いこと言いましたよね?
最後の一言がなければ素晴らしかったです(笑)。
日和
はい、すいません(笑)。
そうやって、己龍がきっかけを作り、他のバンドが後に続くというのは理想の形でもあります。やはり、1つのバンドだけ頑張ってもこのシーンは盛り上がらないですからね。その為にも、ここはひとつ、宴で戦略を練りますか。
七星
そうですね。
やっぱ、王様ゲームじゃないですか。
4人で!?
今、想像したらすごくつまらなかった(笑)。
日和
まぁ、よく考えれば大人の男4人で集まってやることではないよね(笑)。
士気を高める為には、飲みの席も大事だと思いますが。
楽屋で仲良くなる人もいますけど、やっぱり飲みの席が一緒になるとそこから仲良くなったりはしますよね。今回も各バンドに何人か一緒に飲む人はいるんですけど、瑠伊くんとはまだ飲んだことがないので、ここからが楽しみですね。
瑠伊
えーっと、基本、人見知りなんです。なので、グイグイきてもらえると入り込みやすいんですけど、大丈夫ですか?
大丈夫っす。100%大丈夫!
瑠伊
じゃあ、お任せします(笑)。
ちなみに、飲みの席では主にどんな話を? やはり楽器の話ですか?
それはしないですね。もちろん、するときは教えてもらうことが多いので勉強になるんですけど、あまり楽器の話はしないです。
日和
それよりも、しょうもない話の方が多い。そっちの方が絶対に良いですよ。機材の話をしても、それで仲良くなれるかといったらまた違うかな。
入り口にはなるけどね。
機材の話は最初の30分で良いと。
日和
5分で大丈夫です(笑)。
日和さん、最近こだわりの機材は?
日和
ここ1年ぐらいで竿を新しくした、足元をコンパクトなボードにした、ぐらいですかね。でも、飲みの席だとこういう話って割とどうでも良いんですよ(笑)。それよりかは、お互いの人間性を知れた方が有意義かなって。
人間性を知るというのは大事ですね。
瑠伊
僕は、酔っぱらうと燕さん寄りになるんですよね。1度一緒に飲んだ七星くんなら知っていると思うけど。
七星
あぁ、同じものを見ました(笑)。
ひよりんと一緒にしないで。
日和
えぇー?
七星
酔っぱらいのジャンルが違うと思う。
瑠伊
それは気になります(笑)。
七星くんはザルだなっていうぐらい、すごくお酒飲む人ですからね。僕とひよりんは弱いんですけど、長く飲むタイプなんで。
では、ストッパーは七星さんということで。
七星
俺は先に帰るので。
全員置き去りにして帰るの?
七星
お金を置いて帰ります(笑)。
日和
でも、いっぺんに何十人で飲むよりも、4人で集まって飲む方が良いと思いますよ。
七星
うん、面白いと思います。俺は全員と会話出来た方がいいなと思っているので、4人ぐらいでコンパクトに飲む方がいいと思います。
少人数の方が、これからのヴィジュアルシーンをどう盛り上げていくのか、熱い議論も交わせそうですしね。
七星
そうっすね。
七星さんは、現段階でこの事に対してどうお考えですか?
七星
やっぱり、4つの個性というのが1つ1つ輝いて……。って、今はこれぐらいしか(笑)。
いきなり話を振りすぎました(笑)。とは言え、今、七星さんがおっしゃったように、4つの個性が輝いてこそ、このイベントは成り立つものなのではないかなと。何せ、タイトルも【均整を乱す抗うは四拍子】というぐらいですから。ツアーを通して、最終的に素敵な四拍子が奏でられたらいいなと思います。
そうですね。
それにしても、それぞれ忙しい中、よく引き受けてくれましたね?
ひよりんは、今ツアー中?
日和
47都道府県単独巡業中で、ちょうど3分の2が終わったところです。
聞いたところによりますと、50日間自宅に帰っていなかったそうで。
七星
マジで?
日和
うん。今日の朝5時に東京戻ってきた。
瑠伊
すごいですね。
でも、楽しそう。
日和
楽しいよ。
後半、オープニングアクトで出ていい?
日和
やめてよ、己龍食われる(笑)。
皆さんもワンマンツアーで全国各地を回られていると思いますが、それぞれに強い土地ってあると思うんです。今回のイベントツアーに組み込まれている福岡はR指定の地元ですから、それこそ、ここはR指定が勝つだろうと予想しているファンも多いと思いますよ?
七星
あ、でも、福岡だから勝てるっていう風に予想されるのは嫌ですね。もう、この4バンドなら、誰か勝つとか変わらないんじゃないかなって。
うちはどこが強いんだろう。それより、まだやる順番が決まっていないので、くじ引きでもして決めないと。
日和
あぁ、そんなノリでも良いよ(笑)。順番に関してはさほど重要ではないよね。
BugLug、何番目でも大丈夫です。良いライヴが出来ればそれでいいので。
4バンドでまとまって何かしていただけたらなぁと。
七星
セッションってことですか。やるとしたら、いつ曲覚えるんだっていう恐怖が。
瑠伊
そうなったら、ぶっつけ本番ですよ(笑)。
日和
えー、難しい曲がきたらどうしよう。
vistlipで1番難しい曲といいますと?
瑠伊
ベースだけでいうと「CHIMERA」ですね。
ということで、今から皆さんで練習に励んで下さい。
あはは(笑)。うちは難しい曲は無いです。全部、中学生でもコピーしやすいと思います。
日和
BugLugの曲、けっこう難しいよ(笑)。己龍は何だろう、速い曲が多いんですけど、慣れれば中高生でも弾けると思うので、このメンバーなら確実だと思います。
七星
うちも無いっすね。基本、簡単なので。
じゃあ、セッションがあったとしても余裕ですね。
七星
…………はぁい。
今にも消え入りそうな声じゃないですか(笑)。
七星
いや、この話の振り方からして、あるのかなって。
瑠伊
確かに、確かに。
いや、私は知りませんよ。ただ、4バンドが集まってイベントをするなら、ただ単に自分のバンドの曲を演奏して終わりということにはならないのではないかと。
日和
まぁ、それはそれでとても素敵かと。
うん、素敵だよね。
完全に逃げているじゃないですか(笑)。
日和
いや、そんな、自分の曲が終わったらすぐに帰ろうなんて、みみっちい事は考えていませんよ。
じゃあ、ヴォーカルだけチェンジするとか。
瑠伊
あぁ、それ良いですね。
良いでしょ、僕ら覚えなくていいし。
七星
トリのバンドの曲で変わるってことか。
そう。だから、各ヴォーカルに頑張ってもらうということで。
日和
それ、名案。
これからのシーンを担おうとしている人たちが、何を保守的な事を言っているんですか!
日和
いやいやいや、練習する時間無かったら事故しか起きないですよ(笑)。
大丈夫です、均整を乱してくれて構いませんので。
七星
乱せばいいんだ(笑)。
日和
最後、変拍子になってるわ(笑)。
予定調和は求めておりません。
日和
大丈夫ですよ、BugLug、R指定、vistlipがいる時点で安泰です。あとは己龍がちょいちょいとお茶を濁すので(笑)。
まぁ、みんな真面目なので平気ですよ(笑)。
そうですよね、皆さん真面目ですから、こうは言っても本番は見事にやりきってくれると信じております。
日和
何か、うまくまとめようとしてません?
間もなく、締めのお時間ですので(笑)。
日和
はい、すいません(笑)。
七星
後は、死傷者が出なければいいですよね。
そこは、出演者の皆さんも。
七星
そうですね。そういえば、前に骨折してたよね?
瑠伊
指ね。かなり前なんですけど、ライヴ中にぶつけちゃって。その日は折れていると思ってなかったので、そのままライヴ続行して、その後は固定してライヴやりました。
日和
ROCKですね。
僕も子供の頃はよく骨折してました。
一同
あはははは(笑)。
ひよりん、客席に向かってダイブしなよ。
日和
えっ、そんな事したら怒られるでしょ?
でも、この衣装でダイブしたら危ないか。
日和
やったとして、ステージに戻ってきた頃にはスカートのフワフワが全部取れてますよ(笑)。そこまではしないにせよ、面白いと思ったことはやっていきたいですね。
テンションが上がったら何するか分からないしね。
瑠伊
僕はすぐに熱くなるタイプではないんですけど、もしかしたらこのイベントでは何かしてしまうかもしれないです。
七星
「そーい!」って言って客席に落してもいい?
日和
怖いわ(笑)。でも、七星くん何をするか分からないからなぁ。
七星
観客にビールかけたりするしね。
かっこいい(笑)。
日和
いいなぁ、僕そういうのやった事ないから、そういう事をやれる七星くんって素敵だなって思いながらいつも見ているので、きっとこのイベントでも僕が出来ない事をやってくれると思うんですよ。
七星
あ、ありがとうございます(笑)。
ということでお時間となりました。最後に改めて、このイベントに対しての意気込みをお願いします。
瑠伊
このイベントやるって発表したときに、各バンドのファンの方から「待っていました」という声をもらったので、その期待を裏切らないような、尚且つ期待以上のライヴが見せられるように頑張ります。あとは、まだ話した事のない皆さんと仲良くなれたらなと思います。
僕たちは仲良しです。もう友達!
日和
1回話したら友達だもんね(笑)。
そうそう(笑)。真面目な話をすると、1バンドが頑張ったとしても限界があるじゃないですか、このシーンって。だから、このイベントが成功して、どのバンドも上に進んでいければ1番理想的だなと思うんですよね。みんながバーンっていけばシーンも活性化すると思うので。
日和
良い感じにタイプの違うバンドが揃ったので、見応えのあるイベントになると思います。ヴィジュアル系といってもこれだけのバンドがいるんだなっていうのを、このイベントで見せたいですね。4バンドだからこそ出来る空気感っていうのはちゃんと作りたいし、それをやる為にはお互いをよく知って、イベントを一緒に作っていく仲間っていう意識を大事にしたいですね。それぞれのバンドで目標をしっかりと立てながら、お客さんを含め、全員にとって実のあるツアーに出来たらいいなと思うので、期待していてほしいなと思います。
その為にも健康管理は重要。で、しっかりと良いライヴをやって、美味しいお酒を飲むと(笑)。その上で、いつかパート2が出来たらいいですよね。
七星
ほんと、それこそ来年もやりたいなっていうツアーにしたいですね。
瑠伊
ですね!
まずは、このツアー次第ということで!
取材・文●水谷エリ

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