INTERVIEW

遠海 准司(己龍) x 将海(BugLug) x 宏崇(R指定) x Tohya(vistlip)

 
 
本日は何の為にお集まりいただいたか、皆さんご存じですよね?
Tohya
何でしょうね? 親睦会?
ある意味、親睦会ですけど(笑)。正解は、4バンド揃ってのイベントライヴ【均整を乱す抗うは四拍子】が行われるにあたり意気込みを聞きたく、皆さんにお集まりいただきました。
遠海准司(以下、准司)
言ってしまえば、中堅になるのかな、俺たちって。中堅の最前線を行っている4バンドがこうして集まってイベントが出来るっていうのは嬉しいし、己龍はワンマンライヴをやる事が多かったので、こういうイベントを、しかもツアーで回れるっていうのはものすごく楽しみです。
今まで、この4バンドでのイベントが無かったのが不思議なくらいですよ。
准司
本当ですよね。一応、各バンドそれぞれに面識はあるんですけど、4バンド全員でというのは、これが初めてですね。
宏崇
むしろ、「やってなかったっけ?」っていう感じですよ。
准司
己龍とR指定は、対バンやる事も多いしね。
宏崇
准司も言ってたけど、それぞれに対バンはした事あるので、やってない感じがしないんですよ。ただ、今回はタイトルがすげぇ長いなぁって(笑)。だから、これをどうやって略そうかって思ってるんですよ。だって、これを略さずに言うことはまずないでしょ。
将海
【キンミダ】で良いんじゃない?
准司
【アラフォー】は?
Tohya
あ、それ良いっすね。
宏崇
【アラキン】は?
うーん、どれもピンときません……。
宏崇
そうですか(笑)。ファンの人たちからは【四拍子】って呼ばれてるんです。それでも良いけど、ひねりがない!
Tohya
何を求めてんだよ(笑)。
将海
俺はこのイベントをやるって聞いて、よく決まったなって思ったんですよね。とりあえず、開催するにあたって、うちの一聖が頑張っていたなっていう印象はありますけど。ねっ?
Tohya
いや、いきなり話振られても分からないけど(笑)。
将海
でも何か、ライヴもですけど、裏舞台が楽しみですね、僕は。
おや、もうそこまで考えておいでですか?
将海
はい。でも、言えないようなことしか企んでないです。
Tohya
何すんだよ(笑)。まぁ、今皆さんが言ったように、それぞれとは対バンさせてもらった事はあるんですけど、4バンドがまとまって、しかもこうして大きい会場をツアーで回れるっていうのはすごく嬉しいなと。何人か仲の良い人はいるんですけど、ツアーを一緒に回る事で4バンド全員が仲良くなって、何か新しい絆が作れたらいいなって。この4バンドで出来るすごいイベントっていうのを、業界の歴史に残したいですね。だから、きっかけを作ってくれた一聖くんには、「ありがとう」って言いたいです。
新しい絆、是非とも作っていただきたいです。まずは、この4人から発信していかないといけませんよね?
准司
そこは、ツアーが始まらないと分からないですよね。
宏崇
俺思うんですけど、多分、准司だけ毛色が違う。
と、言いますと?
准司
あぁー、俺あんまりお酒飲まないからね。
Tohya
僕、この中で准司さんだけ連絡先知らないです。
准司
割と昔から顔見知りなのにね(笑)。
Tohya
じゃあ、後で交換しましょう(笑)。
准司
そこは、ツアーに行ってからで。
Tohya
……壁を感じます。これが武道館とZEPP TOKYOの差かぁ。(笑)
将海
言うねぇ(笑)。
准司
ちょ! 違う!違う! こういう場で連絡先を交換しても、その後が続かないんですよ。だから、将海さんとも1回連絡先交換したじゃないですか。それでも、その後に連絡してないし。
Tohya
将海は連絡不精なだけですよ。この前vistlipがライヴで大阪にいたとき、R指定とBugLugもライヴで大阪にいたんです。宏崇とはそのとき飲みに行ったんですけど、将海は連絡なかったですからね。
将海
そうそう(笑)。だけど、誰にでもそうだからね。
准司
だから、社交辞令的な感じじゃなく、1度ご飯にでも行って仲良くならないと連絡先交換するのって意味が無い気がするんですよね。
Tohya
確かに。
ちなみに、それぞれで飲むときは、真面目にドラムトークで盛り上がったりするのでしょうか?
宏崇
ドラムの話、します?
Tohya
うーん。
宏崇
俺は、されても困る(笑)。
もしくは、ドラマーの方が好む筋トレの話などは?
准司
さっき、こっそり見えたんですけど、アブローラーやってましたよね?
Tohya
うん、やってた。
准司
あれは立ちながらでも出来るんですか?
Tohya
やれるよ。でも、基本は座りの膝立てで300回。
准司
300回!?
驚異的な数字が出ました。
Tohya
太りすぎていたときがあって。それで筋トレを始めて8キロ痩せたんですよ。
准司
俺も筋トレは好きですけど、さすがにその回数はやってないですね。30回ぐらいでも相当体に効きますからね。じゃあ、今、腹筋かなりすごいんじゃないですか?
Tohya
いや、まだまだ。だから、このツアーが始まる頃には腹筋がバッキバキに割れているんじゃないかな。目指せ、シックスパックですよ。
6つに綺麗に割れた腹筋を目標に掲げているわけですね。
Tohya
そうです。それで、満を持して見せるわけです。先に自分たちのワンマンで脱ごうかなと思ってるんで。でも、自分たちのライヴで脱げる体になっているってことは、このツアーではアスリートみたいな体形になってると思うんですよ。
宏崇
コミットするわけか。
その際には、台に上って回っていただきましょう。
准司
もう、イベントタイトル【均整を乱す抗うは6拍(シックスパック)】でいいんじゃないですか?
Tohya
あははは、面白い(笑)。って、筋トレしてるんですか?
准司
してますね。
宏崇
准司はすごいよ。だって、既にライヴで脱いどるけん。
Tohya
アンコールで脱がれるんですか?
准司
アンコールは、裸にパーカーです。
将海
へぇー、良いなぁ。
准司
多分、ドラマーって上半身裸でいるのが好きだと思うんですよ。
宏崇
そういえば、リハのときに脱いでましたよね?
将海
よく知っていますね! そう、リハで脱いでました。あと、レコーディングのときも脱いでますね。
脱ぐ事により、力の加減に差って出てくるものですか?
将海
いや、単純に暑いっていう(笑)。
准司
でも、動きやすいっていうのはありますよね?
将海
ありますね。じゃあ、体で音を感じる為に服を脱いでいるって事にして下さい(笑)。
ということで(笑)。さて、皆さんは“次世代の四天王”と呼び声が高いわけですが。
Tohya
いやいや、皆さんはすごいですけど、僕はそんな。
准司
えっ、僕「-OZONE-」めっちゃ聴いてましたよ。
Tohya
やめて下さいよ、そんな急に(笑)。
宏崇
俺、「SINDRA」好きだよ。
Tohya
いやいやいや。でも、そこまで言ってくれるって事は、四天王ってことかな(笑)。だけど、己龍さんは武道館でワンマンやるじゃないですか。次にやるのはこの中の誰かってとこですよね。
宏崇
4バンド全員が出来たらすごいっすよね。
将海
それはすごい。
四天王というからには、そこは念頭に置いていただかないと。今以上の大きな会場でやることがシーンの活性化にも繋がってくるわけですし。もう1度到来させましょうよ、ヴィジュアルシーンの黄金時代を。
Tohya
確かに、昔はもっと盛り上がっていた感じがありますよね。ってことは、己龍の武道館を皮切りに、それぞれ順番に武道館をやらないといけないですね。というわけで、次はBugLugね。
将海
何を根拠に(笑)。
でも、今、Tohyaさんがおっしゃったように、みんなで頑張るっていうのは重要な事だと思います。どこか1組が頑張ってもシーンの活性化にはなりませんから。
Tohya
だからこそ、このイベントって大事だと思うんですよ。この規模でのツアーってうちだけだったら出来ないと思うので。しかも、かなり早い段階でチケットも売り切れているみたいじゃないですか。という事は、これは絶対に半年後にまたやるでしょっていう(笑)。
続編をやる為には、初回の見せ方が大事になってきます。
Tohya
そうですね。あと、ファン層も各バンドによって違うと思うので、自分のところのファンも含め、見に来てくれたお客さんが、それぞれのバンドを見て良いなって思ってくれたらいいですよね。みんなで共有できるっていう事が、シーンの活性化に繋がるんじゃないかと思いますけどね。
では、まだライヴを見たことのない方から「バンドの強みは何ですか?」と訊かれたら、皆さん何て答えます?
Tohya
うちは、非常にラフなので受け入れられやすいかなと思います。アー写で見るとカチッとした印象を持たれると思うんですけど、メンバー全員がガチガチのアーティスト気質っていうわけじゃないので、ライヴはただただ楽しんで見てもらえればいいなって思いますね。
准司
vistlipはメロディが良いですよね。僕ら己龍は和をコンセプトにしているんですけど、ライヴではヴォーカル・眞弥の壊れ感が他にはない感じなので良いかなと思います。
将海
BugLugの良いところは曲が面白いっていう事ですかね、割と変わっている曲が多いので。その分、ドラムとしては大変なんですけどね(笑)。
中でも大変な曲というと?
将海
ちょいちょいあるので、これが1番っていうのは決められないですね。
Tohya
変拍子の曲とかけっこうあるよね。あれって、クリックどうなってるの?
将海
普通に、そこから切り替わる。
Tohya
そうなんだ。俺、絶対無理だわ。
准司
って言う人に限って、出来てしまうんですよ。
将海
そうそう(笑)。
Tohya
でも、うちに変拍子の曲ないからね(笑)。
宏崇さんはこの間、ライヴ中に首を痛めて脛椎捻挫と診断されました。残念ながらその後のライヴも何本かお休みせざるを得なくなりましたが、初めて外から見たR指定というのはご自分の目にどう映っていたのでしょう?
宏崇
かっこいいなと思いましたよ。R指定、曲かっこいいなって。でも、自分がいるR指定は見られないので、どうなっているかは分からないんですけどね。ちなみにうちは、テンポチェンジが多いです。
Tohya
クリックどうなってるの?
宏崇
クリックはね、そこから切り替わる。
将海
一緒(笑)!
宏崇
どうやって合わせるか? 気合いです(笑)。
将海
あとは慣れですよね(笑)。
それぞれ個性的な楽曲が多いですからね。ところで、イベントライヴならではの“勝負曲”というのはあるんですか?
准司
ありますよ。やっぱ、みんながノレるっていう曲じゃないと。
宏崇
「鬼祭」? 「朔宵」? 「九尾」?
将海
詳しい(笑)。
准司
意外とイベントのときってセットリストを組むのが難しいんですよね。今回は毛色が違うバンドが集まっているので、そこに合わせられるノリ方の曲を考えつつも、自分たちの色がガッツリと出せる曲もやりたいなと思ってますね。そこはバランス良くやっていこうかなと。
Tohya
うちは色々なタイプの曲があるんです。基本はメロディ重視の曲が多いんですけど、このイベントは生温い事をやっていたら他と勝負は出来ないなと思っているので、ゴリゴリな感じの曲で攻めていこうかなと。きっと、その頃にはアスリート体型になっている予定なので、ずっとツーバス踏んでいる勢いでやりたいですね(笑)。もちろん、激しい曲でも楽曲の良さは伝えられたらいいなと思います。
将海
勝負曲かぁ、俺らはイベントになると「ギロチン」をやる事が多いですね。ただ、BugLugはひねくれ者の集まりなので、どうせこの曲やるだろうって思われるとわざとやらないっていう。展開を読まれるのが嫌なんですよ。
Tohya
かっこいいな。
将海
だから、ここでこんな曲やるんだって思われるような感じにしたいですね。その方が演奏している側も面白いし。もしかしたら、他のバンドの曲をやるかもしれませんよ(笑)。
Tohya
えっ、本当に。じゃあ、うちも「ギロチン」の準備しとくわ(笑)。ねぇ、R指定は「毒盛る」やらないの? 聴きたいんだけど。
宏崇
今、俺らはワンマンツアー中なんですけど、久しぶりに「毒盛る」やったんですよ。そうしたら、忘れているっていう(笑)。
Tohya
あるあるだねぇ(笑)。あと、フィルが似ていてそっちの曲と混ざるとかない?
将海
あるある(笑)。あと、音源とフィルが違うとか。
それは、アドリブでわざと違うように聴かせているんですよね?
将海
そ、そうっすね、もちろんですよ。そのとき感じたフィーリングで叩いているので。
Tohya
絶対に違うだろ。今、嘘付いた顔してたぞ!
宏崇
ひらめいた感あったよね(笑)。
将海
何を言いますか。各地で感じたフィーリングを大事にして俺は叩いているんですよ。
宏崇
ちょっと、今R指定の番なんですけど!
そんな唐突に(笑)。では、どうぞ、存分にお話下さい。
宏崇
あ、もういいっす。
Tohya
いいのかよ(笑)。
宏崇
だって、それぞれに良い曲ってあると思うんですよ。だから、何を出していこうとか敢えて考えないんじゃないですか? だから、それぞれにやりたい事をやればいいんじゃないかなって。きっと、綺麗に切り口が違ってくると思うので。
そうですよね。だから、この4バンドが集まったわけで。皆さんの良いところは型にはまらないところですからね。
准司
あと、出る順番によっても変わると思うんですよ。
Tohya
あぁ。でも、基本は己龍がトリですよね?
准司
むしろ、O.A.で(笑)。
なるほど、オープニングアクトは准司さんにやっていただけると。
准司
えっ、個人で? 違う! 違う!
Tohya
ドラムソロ楽しみだなぁ(笑)。
准司
なんなら、4人でやろうよ。
宏崇
俺、小太鼓しか持っていかん。
Tohya
俺は大太鼓~!
将海
じゃあ、俺、ホイッスル。
Tohya
叩けよ(笑)。
そういえば、出番ってどうなるんですかね?
准司
多分、回すと思いますよ。
Tohya
まだ何も決まってないですからね。
将海
俺以外、みんなフルセットでしょ?
准司
そうなんですけど、全部持っていけるか分からないですよね。
Tohya
なら、宏崇のセット使い回しで良くない?
宏崇
いやいや、そんなことしたらドラム死ぬ!
将海
いいじゃん、それ。ドラムを通して絆が生まれるっていうか。
きっと、最後にはメッセージだらけになることでしょう(笑)。
宏崇
やめて下さいよ、寄せ書きとかシンバルに書くの(笑)。
准司
そういえば、ツアーに福岡あるけど。
宏崇
地元は勝ちに行きたいっすねー。
Tohya
じゃあ、ここはR指定がトリか。
宏崇
それこそ、読めるパターンで面白くない。俺、そういうの嫌なんよ。
准司
確かに、うちとツーマンライヴやるときはトリだもんね。
宏崇
って、己龍とツーマンすると、必ずその後に俺が入院してるんだけど。
准司
そんな事言ったら、俺だって急性腸炎になったよ。
Tohya
毒、盛られたんじゃないですか?
准司
まさかの(笑)。
体調には気を付けて下さいよ。
将海
俺も去年、ぎっくり腰やってますからね。
Tohya
そう思うと、俺は健康です。
宏崇
熱い脂肪に守られてるから。
Tohya
そうそう、熱い脂肪に。って、おいっ!
宏崇
FATや、FAT。ふぁっとーや。
Tohya
やめろ(笑)。
宏崇
でも、体調不良で誰かいないってことになったら、大変ですよね。
そうですよ、皆さんの代わりはいないんですから。それだけ期待が大きい今回のイベント、行う事によってヴィジュアルシーンの未来は変えられそうですか?
准司
変えられると思いますよ。
Tohya
さすがリーダー、言うことが違う。
将海
よっ、兄貴!
准司
いやいや(笑)。でも、そうする為にも、まずはこの4人で仲を深めたいですね。
将海
とりあえず、ツアー中に飯行きましょうよ。
その際は是非、写真を撮ってきて下さい。オフィシャルのフェイスブックにアップ致しますので。というわけで、お時間となりました。最後は、このイベントに向けての意気込みで締めていただきたいと思います。
将海
この4バンドでイベントツアーを回れることって滅多に無いと思うので、このシーンを盛り上げる勢いで頑張りたいと思います!
宏崇
「これを超えるツアーは出来ないな」って言われるほどのイベントツアーにしたいですね。それぐらいの事をみんなの力でやってやろうと思います。
准司
今のヴィジュアルシーンって事務所がたくさんある時代で。そういった中、同じ事務所に所属するバンドは仲が良いんですけど、一歩外に出ると仲の良いバンドって少なかったりするんですよね。この4バンドも事務所は異なるけれど、仲が良いっていうところを見せたいなって。それでヴィジュアルシーンって盛り上がっているんだなっていうところを世間一般にも伝える事が出来たらいいなと思いますね。だから、そういうツアーになるように努力します。
Tohya
シーンを盛り上げる為に、この4バンドでツアーを大きく回ることになりました。宏崇も言っていたように、これを超えるツアーは出来ないなって言わせるようにするのはもちろんだし、バンド同士で仲良くなることももちろんだと思ってます。ただ、勝負するのも当たり前だと思っているので、全バンドをボッコボコにしてやりますよ! 誰にも負けねぇ!
将海
こわぁい。
Tohya
いや、それぐらいの勢いでやりたいってことだって(笑)。でも、生温いツアーにならないよう、どこのバンドも頑張ってくれると思うので、うちは勝ちに行きますよ!
取材・文●水谷エリ

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